2/22-25

雑記

omocoro.jp

良すぎる。

宝石展

hoseki-ten.jp

国立科学博物館で先週始まった特別展。数々の宝石や装飾品を集め、それらを科学的・文化的視点から紹介していくというもの。まず入り口に置かれている巨大なアメジストに圧倒される。これが天然で見られるというのがシンプルに凄い。原石の誕生ということで地球惑星科学的な視点から始まり、ジュエリーとして加工されるまでの流れに沿って、本当に色々な視点で紹介されていた。宝石の命名規則だとか、カットの仕方、価値基準など、権威と科学のせめぎ合いの中で歴史を重ねてきたものなのかな〜というのがなんとなく感じられた。ただ残念ながら文化的な側面や装飾品としての宝石にはあまり興味が持てず…… シンプルに大きくて綺麗な原石や、紫外線で光る宝石には結構感動した。15時に入ったものの意外とボリュームがあり、閉館の17時までで十分に見切れる量ではなかった。

 

感想

グッバイ、ドン・グリーズ!

「よりもい」のいしづかあつこ×MAD HOUSEのタッグによる完全オリジナル劇場アニメーション。制作決定時点からめちゃくちゃ期待していて、あまり事前情報を入れずに観に行った。
鬱屈とした中学時代を過ごしていたロウマとトトの二人組「ドン・グリーズ」が、高一の夏にアイスランドからやってきた少年ドロップと出会い、ひと夏の冒険をする話。「宝物を見つける」というテーマで、未熟な少年たちの成長を描いた作品だけど、こういう作品をこそ自分は求めていたのかもしれないと思わされた。物語の整合性を緻密に作り込まれた作品ではなくて、ひょっとしたら万人受けする内容ではないかもしれないけど、自分は傑作だと思う。

 

(以下若干のネタバレあり)

 

三人の冒険は、クラスメイトに山火事の犯人扱いをされた自分たちの無実を晴らすために山奥に消えたドローンを捜すというごく小規模なもの。ただしそこで三人が経験したことは間違いなく彼らの人生を変えるものであり、そこからアイスランドへ繋がる空間的・時間的な跳躍がすごく気持ちいい。自分たちの住む田舎町と世界という対比構造は作品を通してずっと描かれていて、ロウマたちが持っている無根拠な全能感と、その一方で感じている現状への不満感はすごく身に覚えのあるものだった。自分はある面ではロウマでありトトでもあったんだなということと、その鬱屈した状態から引っ張り出してくれるドロップの存在の大きさを感じた。もう戻らない青春時代への郷愁を刺激されつつも、現在の自分に前を向かせてくれるような作品に弱い。
アイスランドに飛び、最後のシーンに至るまでの流れが、美麗な画とも合わさってすごく美しかった。最終到達点で過去と今が繋がるという点では「よりもい」の構造と同じで、やってくれたな〜!という気持ち。こういう作品って、観終わって、何か一歩踏み出さなきゃと思わせてくれることが一番大事だと思うんですよね。そういう作品だった。
そういう意味では、海外に行きたいな〜とも思った。日本狭いな〜とも。その中でもやっぱりアイスランドには行きたくなった。元からフィヨルドと火山が美しい景観を作っているアイスランドはずっと興味があって、その気持ちが一層高まった。アイスランドじゃなくても、学生のうちにヨーロッパには行きたいなあ……
音楽も良かった。壮大なメインテーマがアイスランドの景観に合っていて良かったし、ボーカルのついた曲がいくつかあって、それもストーリーの盛り上げに大きく貢献していた。特にアイスランドに辿り着いたシーンで流れる"End of the Journey"はなんとなくシガーロス感もあって(アイスランドだしね)、めちゃくちゃ好み。[Alexandros]の主題歌「Rock The World」も良い。風に背中を押されて否応にも前を向かされるような曲。映画を観る前から気に入って聴いてたけど、より沁みる……

 

JYOCHO - しあわせになるから、なろうよ

良かった。これまでの作品とちゃんと聴き比べてないからあれだけど、少しキャッチーになって聴きやすくなった気がする。クリーントーンのギターとフルートの音色によって明るい雰囲気を作ってはいつつも、歌詞やメロディになんとなく暗さが滲んでいて、そうして作られる世界観が良い。アコギだけで構成される前奏曲「回想増えた」から始まって穏やかな曲調で展開しながら、「悲しみのゴール」、「夜明けの測度」と歪んだギターが主張を強めていくとともにアルバム全体のテーマに迫り、最後にはアコギに回帰する感じ、めちゃくちゃ良い。


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ストレートなロックサウンドで、JYOCHOとしては新感覚。この曲が良すぎる。