5/7-5/28

2つの学会発表が終了。自分の発表は別に失敗してはいないけど、先輩やプロの方々と比べて内容が見劣りすることや、質疑応答で上手く答えられない現状を実感して、発表直後は少し不完全燃焼な気分になってしまった。今の段階ではある意味当然だと思うので、良かった発表を参考にしてまた頑張りたい。
とはいえ去年に比べたら人の発表に対する理解度が格段に上がったし、自分も発表者側としてその輪に混ざれたことはとても嬉しかった。こちらから一方的に認識していた上の世代の方何人かに覚えてもらえたし、他大学の人との繋がりも広げられた。学会最高!!「学会準備があるから」という名目も通じなくなったので、ちゃんと解析を進めましょう。

 

Sohbana - 0-0

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ボーイズセイハロウあたりの有名曲は単体としては好きなものの、EP全体としては刺さっていなかった、というくらいの立場だったのが、今作で見事に覆された。wowakaフォロワーとしてのボカロ+邦ロックの正統的な担い手でありながら、一聴でSohbanaとわかるくらい個性も強い。メロディもアレンジも最高だけどミックスはなんとなくアマチュア感があって、それがむしろ味わいを増している感がある。狙ってやっているとしたらすごいけど、打ち込みではなく生音で、しかもプロがミックスした場合にどうなるのかは気になる。


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サビのベースラインが良い。


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なんだこの曲?って感じ。これでリード曲を張れているのが凄い。最初に聴いたときはそんなに好きじゃなかったのに、なぜ今はこんなにハマっているのでしょうか......。

 

polly - Heavenly Heavenly

【メーカー特典あり】Heavenly Heavenly(ステッカー付)

今まであまり刺さっていなかったのに、ふと聴いた新譜で急に好きになるパターンその2。どうやらギターとベースが抜けてキーボードが入った新体制になってから初の作品らしい。陰鬱なシューゲイズという雑な認識だったけど、光や美しさのイメージを強く感じて、そこにはキーボードや女声コーラスの寄与がとても大きい。ギターの深いディストーションもまさに自分好み。メンバー脱退で失われたものもあったかもしれないけど、自分には進化だと感じられる。


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似た境遇のバンドとしてPELICAN FANCLUBを思い浮かべてしまったけど、その脱退したベーシストが今はpollyでサポートをしているらしい。PELICAN FANCLUBの方も停滞せずに進化し続けてほしい......。

 

スピッツ - ひみつスタジオ

ひみつスタジオ

バンドとしての成熟の仕方が良すぎる。特に今作はコロナ禍を乗り越えてライブや新曲のリリースができる嬉しさみたいなのが全面に出ていて、聴いているこっちもそういう気分になる。


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君の大好きな物なら 僕も多分明日には好き

期待外れなのに 愛おしく

↑ここ凄すぎ

 

Stereo Fabrication of Youth - Audity

Audity

江口亮がやっていたバンドという認識はなんとなくあったけど、今まで聴いたことがなかった。ゼロ年代の邦楽ギターロックってこうだよなというのを体現している感じがして、めちゃくちゃかっこいい。三井律郎との繋がりを鑑みても、結束バンドはアジカンよりもむしろステファブの血が流れているんだなと思った。

 

Sobs - Air Guitar

Air Guitar [ボーナストラック2曲収録](LIIP-1548)

シンガポールのインディーロックバンド。後述のcolormalも然り、最近はポップスを舐めすぎてたなと自覚させられてばかり。ロックバンドであることには間違いないけど、シューゲイズとかエモとか、色んなインディーシーンの音楽を吸収してポップミュージックとして成立させられるんだなと。自分もなんだかんだポップな歌メロが好きなんだ。リード曲の「Air Guitar」がめちゃくちゃ良いし、後半から急にドラムンベース?的な展開になる「Friday Night」も攻めていて好き。


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colormal - diode

diode.colormal.net

待ちに待ったcolormalのフィジカルリリース。バンドのレビューとしては特設サイトに寄せられている夏botさんのコメントに尽きる。

オルタナティブ・ロック」なるものが当たり前のものに成り下がり、その文字通りの意味が形骸化してしまったバンド・シーンにおいては、一周してJ-POPこそが「オルタナティブ」であるように思える。

相変わらず音が良い。こんなにギターやベースの音を歪ませながらポップに聞かせられるバランス感覚。歌詞も具体的な事物を連ねる安易さに陥らず、パーソナルな体験を普遍的なテーマへ昇華させる精神が感じられてとても良い。

「在処」はシングルのときとミックスが違っていて、一層好きになった。「天国」の悲しいのに日が照りつけてるイメージといい、「塔」のアルペジオ&ベースソロからの轟音といい、音源として初めて聴く曲たちも最高です......。

一曲目に「アンセム」を持ってくる選曲からもわかる、全曲がアンセムたりうる強度の高さ。インディーシーンを飛び越えてもっと売れて欲しい......。このアルバムは本当に何年、何十年と聴かれ続けうるパワーがあります。


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花とアリス

花とアリス

高校生のときに「花とアリス殺人事件」を観てからずっと頭の片隅にあった作品。このタイミングになってやっと観た。高校生の三角関係を、恋愛感情それ自体にフォーカスせず、ここまで面白おかしく、かつ切なく描けるのがすごい。主人公2人のユーモラスな掛け合いが本当に良いんだけど、それだけではない。お洒落な劇伴に時折挟まるバレエや落語のモチーフ、そしてアリスの複雑な家庭事情と、メリハリがあって飽きない。切実だけど緩く、青春期だからこそできてしまう大胆な行動の数々......。花のキャラクターが好きすぎる。

そして今回新鮮だったのは、続編にしてアニメ映画の「殺人事件」を観てからこちらを観たこと。アニメの2人がそのまま実写で喋っている!という驚きがあった。こんなに再現できるんだ、というよりアニメでの再現度が凄いんだな。