2/20-2/23

2/20

PSYCHO-PASSの2期を最終話まで見終えて、1個目の劇場版も観た。
2期はどうしても1期には劣るな〜とは思ってしまう。槙島の一件を終えて、次にシビュラシステムに課される課題は集合としての人間のサイコパスを測定するべきかということ。それを認めればシビュラシステム自身も裁かれる対象となる。この点を全能のパラドックスと結びつけて論じるのは面白かった。ただ、鹿矛囲が他人のサイコパスを正常値まで下げる技術を持つに至った必然性とか、鹿矛囲自身のアジテーターとしての資質とか、鹿矛囲まわりの描写は納得できない部分も多かった。彼がなんとなく無味乾燥な人間に見えるのは、複数の人間の人格が混ざり合って平均化したものとして納得できるけど。ところで、個々人としては善良なサイコパスを持っていても集団として見たときには裁きの対象となるって、いわゆる創発や自己組織化みたいな話っぽい。それを定量化できるシビュラシステムにはそういう数理モデルが備わっているということで、この未来の数理科学や自然科学にロマンを感じる。
劇場版は脚本に虚淵玄らがしっかり関わっているからか、ちゃんと面白かった。シビュラシステムを海外へ輸出するという段になり、それが海外へ逃亡した狡噛の行方と符合して常守の海外捜査につながる。アニメを観たすぐ後に観ると、映像の作り込み、特にメカニックの描写の進化がすごくてびっくりした。気合入れて作ってたんだな......。荒廃した国外とシビュラに守られた都市のコントラストだったり、SFの映像作品としてかなり高い水準にあると思う。テーマとしては、シビュラシステムが独裁政治に悪用される危険性や、不完全な導入がもたらす格差社会みたいなこと。結局それもシビュラには折り込み済みで、政治の内側にシビュラが入り込むことでやがては完全な統治を実現しようとしていた。そこに常守が切り込んで、シビュラは民主的な手続きを経て民衆が自ら選択すべきものだと主張する。ここに1期からの「法が人を守るのではなく人が法を守るのだ」という思想が表れていて、めちゃくちゃ良かった。この後のストーリーへの布石という意味合いも強い作品で、狡噛が向かっていく先のことも示唆させる内容だった。5月公開の劇場版はまさにそういう内容っぽくて、かなり楽しみになってきた。本当は次も虚淵玄にもっとガッツリ関わって欲しかったんですが......。


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千野帽子『人はなぜ物語を求めるのか』

人は無自覚のうちに世界をストーリーの形で決めつけて把握してしまうもので、それが自分を苦しめてしまうこともあるという話。確かにね〜と思いながら読んでたけど、そこまで新しい発見はなかった。人間のこの機能は基本的にめちゃくちゃ役に立っているのであって、ネガティブに捉えすぎでは?と思ったり、色んな作品や古典から引用したすぎて言いたいことがぼんやりしちゃってないかと思ったりもした。

 

2/21

昼に新しい眼鏡を引き取り、上野で友達と合流して「晴晴飯店」へ。中華料理はメニューのバリエーションが豊富で全部美味しいからすごい。麻婆豆腐は山椒がたくさんかかっていて辛かったけど、味は濃すぎず、かなり良い感じだった。

 

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科博の企画展「ワイルド・ファイヤー」に行ってきた。チャコール化して地中に残った植物を調べることで、当時の森林火災の様子、温度や酸素濃度などが復元できるというのが面白かった。地球史の中での森林火災の変遷なんて考えたことがなかった。
新たな試みとして、自分の分野に関わる森林火災の論文を読んでから行ってみた。展示を見るための新たな視点が持てたというほどではないけど、こういう企画展をただボケッと見て帰るのはもったいないなとずっと感じていたので、一つの勉強の仕方として良いと思った。「森林火災」と聞いたときに自分が連想するものは大気中のエアロゾル濃度の変化とかで、良くも悪くも独自の視点が身についてるなとも思った。

 

前から気になっていた「みはし」であんみつも食べた。あんみつパフェなどではない純粋なあんみつを食べた記憶があまりなかった。美味しかったけど、衝撃的な美味しさではなかった。あんみつを楽しむ才能はあんまりないかも。

 

夜は別の友達と久しぶりに会ってカラオケへ。喉が枯れた。彼もD進予定で、その話をした。

 

2/22

8月から続いていた家庭教師の最終日。1人でちょっと感傷的になってしまった。

 

Alvvays - Blue Rev

ブルー・レヴ

日曜日のライブの会場で「Easy On Your Own?」流れていて気になったカナダのバンド。ドリームポップ的な音像の中にもボーカルの力強いメロディが存在感を放っている。アルバム通して曲のイメージがカラフルで、今かなり気に入ってる。


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2/23

新しい眼鏡が合っていない気がして、同じ店舗に持っていって改めて検査、右の乱視を外して度数を下げてもらうことにした。無料でレンズを交換してもらえるサービスがついていて良かった。ただしまた10日ほど待たなければならない。前回と同じ人に担当してもらったけど、度数が合っていなかったことについて変に申し訳なさそうにしたりせずにいてくれたのが気まずくならなくて良かった。
新しいフレームについては、はじめはだいぶ違和感があったけどもう慣れてきた。友達からは今のところ「平凡になった」、「胡散臭い」などの反響をいただいている。