2020年、音楽業界も大きな打撃を受けましたが、その中でもいろいろな音楽が生まれましたね。
今年リリースされたアルバムの中で、個人的に特に気に入ったものを5つまとめてみます。表示順はリリース日順で、順位はありません。
Kitri / Kitrist
Kitriはこのアルバムから知りました。"ピアノ連弾ボーカルユニット"ということで、自分が普段聴くジャンルでは全くないのですが、"Akari"を聴いて一目惚れならぬ一聴き惚れしましたね。教えてくれた友達には感謝しています。
ピアノ以外の楽器もあるものの、基本的にはピアノと歌声で、それだけでここまで豊かな表現ができるのかと驚きました。ドラマチックな曲の展開に透き通るような声質がよく合っていて、聴いていてとても心地いいです。
Kitri -キトリ- “Akari" Music Video [official] With Subtitles (英語字幕付)
この曲、休日の午後に石畳のある街中を歩いているような情景が浮かぶんですよね… 僕だけでしょうか
amazarashi / ボイコット
今年の春はずっとこれを聴いていました。amazarashiのアルバムはどれも良いのですが、今はこれが一番好きかもしれません。
ただの偶然なのですが、収録されている「マスクチルドレン」という曲が特別な意味を持ってしまいましたね…
amazarashi 『帰ってこいよ』Lyric Video
「帰ってこいよ」の歌詞は、東北の地元から上京して約一年が経っていた自分とリンクする部分が多く、とても刺さりました。"幼い頃に遊んだ校舎の壁が ひび割れた分僕らも傷ついた"というフレーズが好きです。
amazarashi『月曜日』“Monday” Music Video|マンガ「月曜日の友達」主題歌
阿部共実さんの漫画「月曜日の友達」の主題歌として書き下ろされた曲です。アルバムで一番好きな曲かもしれません。周りが自分を残して「大人」になっていく切なさを歌った曲で、泣けます。漫画の方も独特な言葉回しが面白くて好きでした。
ヨルシカ / 盗作
ヨルシカは今作や前作「エルマ」辺りから本格的に聴き始めたのですが、ボーカルのsuisさんの表現力がどんどん上がっていませんか…?「昼鳶」や「思想犯」を聴いてビックリしました。このバンドは常に最新作が最高傑作というイメージがあります。
バンドサウンドにも磨きがかかって、ダークな雰囲気を出してきたのが自分に刺さりました。「夜行」みたいなアコースティックアレンジも好きです。
この曲、音域が広すぎてカラオケで歌うのが難しいです。超かっこいい。MVは仮面の視界の狭さを表現した縦横比だと思うんですが、なかなか粋ですよね。
ストレイテナー / Applause
ストレイテナーが昔から持っている良さと、20年のキャリアを経て培ってきた良さが存分に詰まった名盤だと思います。本人たちのインタビューにもありましたが、最近の彼らのブームであるというジャズ的な要素もありつつ、アッパーなロックチューンもありつつという感じで、このバンドの色々な表情が楽しめるアルバムになっています。
サビのOJ(大山純さん)のアルペジオが最高に気持ちいいですね。冬の星空という感じがします。一番のAメロでドラムとベースしか鳴っておらず、歌詞の密度が高めなのも新鮮で面白いです。
メロディがとにかく美しいです。どんな曲にも言い知れない切なさが宿っているところがストレイテナーの魅力だと思うのですが、はじめから切ない曲を作るとこんなにも強いのかと。
パスピエ / synonym
パスピエは有名どころの曲しか知らなかったのですが、たまたま聴いてみたこのアルバムで一気に心を掴まれて、ここ2週間くらいはずっと聴いていました。成田ハネダさんが作る様々な音楽が融合した独特のサウンドに大胡田なつきさんの文学的な歌詞が乗って、他のバンドにはない世界観を作っていると思います。
「パスピエ -まだら, PASSEPIED -Madara」
不気味なメロディが絶妙な気持ちよさを生んでいます。これをアルバムの一発目に持ってくるのもすごいですね。
サビの「愛されたいと口ずさむ君に 違う言葉をあげよう」というフレーズが、どう言ったらよいかわからないのですが、とても好きです。
おわりに
こういう記事、ずっと書いてみたかったんです。
本当は米津玄師のSTRAY SHEEPも入れたかったのですが、強すぎてどう紹介したらいいかわからなくてあえて省きました… アルバムの中では「海の幽霊」が一番好きです。近年稀に見る激ヤバ曲だと思っています。
2021年はどんな曲が生まれるのか楽しみですね。あとはライブに行きたい…