12/14-22

年末進行って言葉を最近初めて知ったんだけど、年末年始が迫るにつれていろんな仕事のスケジュールが詰まってくることらしい。特に出版業界で使われるのだとか。

最近出版関係に関わる機会があって、校了日がやけに早いな〜と思ったんだけど、年末進行に合わせたものだったりしたんだろうか。

 

いつの間にかクリスマスと年末年始が近づいてきていて、ようやくその辺りのスケジュールが固まったので、今になって気持ちが高まっている。年末の忙しなさと、その後に正月休みが待っているというワクワク感が良い。

 

mao sasagawa / Graduation

Graduation

ボカロPとしての笹川真生の曲は全然聴いたことがなかった。オルタナティブ的な部分やシューゲイザー的な部分が最近の自分の好みと見事に合致していて、囁くような無機質なミクの声も相まってめちゃくちゃ好きなアルバムになった。syrup16gART-SCHOOLのような退廃的な雰囲気を出しつつもポップさもあって、そのバランス感覚がすごい。エレクトロの要素がある曲もあって、17曲という大ボリュームでその多才さを感じさせる集大成的な作品だった。

アルバム名が「ボカロからの卒業」を意味しているのもエモい。それでいま「笹川真生」として各所で名前を聞くようになった訳だからね…

 


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これ、ボカロのセルフカバーだったんだね。ボカロ曲がYouTubeでもニコニコでも公式には聴けなくなっているのが惜しいけど、それも含めてのGraduationなんだろう。

 

メル / Funeral

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笹川真生やこんにちは谷田さん(キタニタツヤ)からの繋がり?で聴いてみた。ジャンル的にはドリームポップでいいのだろうか。これもまた最近の好みで、浮遊感のあるギターやシンセの音が温かみを生んでいる。晴れた休日の午後に家の中で聴きたい感じ。

 


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特にこの曲が良かった。決して忙しなさのない、だけどこのキラキラした感じがすごく心地いい。

 


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このバンド(自分は知らなかった)からの影響を公言しているらしいけど、まさに、という感じだった。この曲もいいな…

 

日本SFの臨界点 [恋愛編] 死んだ恋人からの手紙

恋愛や家族愛をテーマとした和製SFの短編を集めたアンソロジーで、ハヤカワJAセールで何冊か買ったうちの一冊。電子書籍だとこういう機会があっていいね。

読み終わってから振り返ってみると、どれも内容が濃くて凄い満足感なんだけど、その中でも「アトラクタの奏でる音楽」が特に気に入った。いわゆる百合SFだけど、舞台である京都の実在感と、ARが高度に普及した社会の未来感がいい感じにミックスされている。そして何よりテーマが良かった。観衆の反応に合わせて音楽のリズムやコードを変化させ、その相互作用の中でより盛り上がるライブ空間を演出するという技術が題材。そういう非線形科学的な話に自分はめちゃくちゃ興味があって、SF作品のテーマにするのにもピッタリだよなあと常々思っていたので、そういう作品に出会えたのはすごく嬉しかった。ホタルの同期現象の話が作中に出てきたときは興奮した。非線形科学だったりカオス理論みたいなのが題材の作品は他にも全然あると思うんだけど、なぜか全然知らないので、これを機にもっと探したいと思った。

ムーンシャイン」は、数字が人間に見える共感覚を持った少女の話。やっぱり円城塔の作品は難解で、どんなものを食ったらこんな話が書けるんだと思う。それでも惹き込まれるから凄い。途中群論の話で置いてけぼりにされたのがなんか良かった。

月を買った御婦人」は、竹取物語のパロディかつ歴史改変もの。メキシコの令嬢が求婚者たちに、結婚の条件として「月」を求める話。ラストが良くて、この本の最後の一編としても良かった。ただ正直歴史改変ものとしての部分がよくわからなかったので、こういうとき世界史をもっと勉強していれば良かったなあと思う。

 

ふたご座流星群

14日の夕方に極大ということで、14日の3時ごろに自転車を漕いで、家から20分ほどの公園まで流星群を見に行った。他にも見にきている人がいるかな〜と思ったけど、さすがに平日未明に出歩いている人はほとんど居なかった。

ちょうどよく見晴らしのいい広場があったので、そこに寝転がって眺めていた。ちゃんと数えていなかったけど、少なくとも1時間に10個以上は見られたし、たまにめちゃくちゃ明るいものもあって良かった。

前の記事で宣言した通り、流星を観る用のプレイリストを作って聴いていた。ストレイテナーの「叫ぶ星」と「流星群」を外さないのはもちろんだけど、知っている流星関連の曲を集めたら自然とテナー、BUMP、ACIDMANばかりになった。テナーの曲も良かったけど、ACIDMANの「最後の星」が抜群にマッチしていたのでオススメです。

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ほんとは視覚に集中すべきなので聴覚にも意識を振ったのは良くなかったかもしれない。

防寒はしっかりしていたものの、さすがに1時間くらい経つと寒さに耐えられなくなってきた。それでも明け方までは帰りたくないと思っていて、周辺をウロウロして体を暖めながら日の出を待っていた。暗いうちから散歩しているお年寄りがたくさんいて凄かった。歩道橋から見た朝焼けが最高でした。

流星群を見たいというのはもちろんなんだけど、未明〜明け方に出歩くことをしたくて、その動機づけとしてわざわざこういうことをやっている節はある。