3/24-3/27

卒業式が終わった。1ヶ月くらい前までは学部卒業に対して何の感慨もなかったのに、いつのまにか式に対する気持ちが高まっていた。卒業式以降全く会わない人が多いみたいな話もあるし、とにかく人との写真を撮るのを頑張った。サークルと学科、親しい高校同期あたりが一番気楽だし写真を撮っておこうという気持ちになるけど、3〜4年振りに話すような人たちとも撮れたのが良かった。一緒に入学して各々違った大学生活を歩んだ同期たちが再び同じ場所に集うって、シンプルにめちゃくちゃ感慨深い。では自分は入学時から成長したのかというと、全く成長できていない部分を自覚しつつも、まあ多少は成長できたのかなと……。こういう行事や写真撮影に素直な気持ちで参加できるようになったというのはあるかもしれない。それでも在学期間としては(D進するとしたら)半分にも達していない。怖いね。

 

For Tracy Hyde - "Hotel Insomnia" Release Tour「Early Checkout 」

フォトハイのワンマンライブに行った。12月の先行予約時にはそれがラストライブになるとはつゆ知らず……。ソールドでWWW Xが満杯だったけど、整理番号のおかげで4列目の中央に入れた。リキッドルームでも絶対埋まってた。

最新アルバム「Hotel Insomnia」を引っ提げたツアーなのでセットリストはもちろんそれ主体。アルバム曲前半→過去曲→アルバム曲後半という流れが美しいし正しい。リリース時から本当に繰り返し聴いていたので、感慨もひとしおだった。ライブで聴く曲は、その曲名を知っている(思い出せる)かどうかで感動が変わるという実感がある。本質じゃないようで重要だと思う。みんな大好きな「繋ぐ日の青」なんかで素直にブチ上がってしまうけど、夏botさんの一押しは「Estuary」や「櫻の園」のような耽美派シューゲイズであるということがMCからも伝わってきた。もちろん全編通して良かったのだけど、前作「Ethernity」の曲から始まったライブ後半で明確にモードが変わった気がした。自分が一番好きなアルバムであることもあると思うけど、没入感が一気に上がった。特に「Sister Carrie」を聴けて本当によかった。撮影が許されているライブで、この曲のイントロだけは絶対に収めたいと思っていて、「次来るな……」とスマホを構えたら本当に来て嬉しかった。ベストアクトは決めづらいけど、一番衝撃的だったのはその次の「House Of Mirrors」。eurekaさんがギターを下ろしたと思ったら、それがベースのMav.さんに渡ってる!シンセだけでなくベースも同期音源で、ツインギターとドラムだけの編成になった。そういえばドラムも音源では打ち込みなんだった。ZEMATISを持つMav.さんが新鮮でめちゃくちゃかっこよかったし、何と言ってもeurekaさんのボーカル中の振り?が最高だった。夏botさんの妙に上手いラップも良かった。「Sirens」然り、ボケっと音源を聴いているときにはそこまで注目していなかった曲たちの良さを確認できるライブだった。満を辞しての「Milkshake」と「Subway Station Revelation 」で演者も観客も最高潮に達した感があった。本編終了がめちゃくちゃ早く感じたけど、後から数えたらしっかり17曲やってたんだよな。アンコールでは「Can Little Birds Remember?」で「One, two, three, forever!」のクソダサい掛け声をみんなで叫び、フォトハイの始まりの曲である「Her Sarah Records Collection」で締め括られた。夏botさんが「東京で一番美しいバンド」と言っていたけど、本当に美しい終わり方だった。

終演後にメンバー全員から新譜にサインを貰い、写真を撮ってもらったけど、やっぱり上手く話せないね。めっちゃかっこよかったです!とか、House Of Mirrors最高でした!とかしか言えなかった。昨日大学卒業しました!とか草稿さんとMav.さんの後輩です!とか言えばよかったかな……。eurekaさんに見つめられたときは結構やばかった。

この機会に立ち会えて本当に良かったけど、だからこそあの4人のライブをもう一生観れないという事実を帰り道にじわじわと実感してきて、とてつもなく寂しかった。フォトハイを本格的に聴き始めてから多分1年ちょっとしか経ってないし、自分よりもずっと思い入れのある人がたくさんいると思う。それでも自分にとっては間違いなく学部生活の後半を彩ってくれた音楽だし、シューゲイズやドリームポップという新しい音楽の世界を見せてくれたバンドだった。自分の卒業や桜の開花とも重なって、なんか本当に美しい春だな〜と思う。

 

シバノソウ

フォトハイは終わっても4人の人生は続いていく。名前だけは知っていたSSW・シバノソウのバンドでMav.さんがベースを弾いていると知り聴いてみたら、めっちゃ好み!ポップなメロディを奏でる音が完全にシューゲイズ・ドリームポップの文脈にあって、夏botさんのエイプリルブルーあたりとの親和性もかなり高く感じる。季節にも合ってるし、4月にかけてはこの人たちばかり聴くことになりそうな気がしている。


www.youtube.com