3/4から3/11まで東北(方面)旅行に行っていた。旅程に沿って些細にまとめたものは自分の手元に留めておくことにして、特に印象に残ったいくつかのことについて散発的に感想を書くことにする。
青春18きっぷ
移動には全て18きっぷを使った。これで使うのは3回目くらい？合計の移動距離は相当長かったけど、長時間座り続けるのが意外と大丈夫で、本を読んでいたり寝たりしていたらあまり辛くなかった。むしろ、車窓を眺めたり本を読んだりしてゆっくりできる時間が強制的に作り出されるので良い。ただ東北本線なんかはロングシートが多くて、ボックスシートがもっとあったらありがたかったよね......。
友達
宮城県で何人かの友達に会った。半分くらいが高校以来で、色々変わっていたところもあったけど、根本の部分は当時と変わらなくて安心した。お互いに遠慮してあんまり連絡を取っていない部分があったことが判明したので、もうちょっと離れた友達との繋がりを信頼しても良いかもなと思った。そういう意味では今回遠慮して連絡しなかった友達がいるのはちょっと後悔。
松島
初めて訪れた。日本三景に数えられているということからハードルが高い状態で行ったところ、正直思ったほどの感動は得られなかった。めちゃめちゃ風強かったし（その後電車が多いに遅延して行程が崩壊した）。そうは言っても綺麗なことには間違いなくて、和歌に詠まれるような情景そのものを見た気がした。高い位置から見てこそ映えるかなとは思う。時間の都合で遊覧船に乗れなかったのが残念なので、もう少し緑が多い時期にいつかリベンジしたい。
横手市 かまくら館
豪雪地帯として有名な秋田県横手市の観光協会にある、通年でかまくらを体験できる施設。土産物屋の奥に展示場所があって、なんと-10℃に保たれた室内に大きなかまくらが設置されている。文化を保存して広く公開しようという気合が感じられてよかった。雪でできているとは思えないほど頑丈そうだったけど、その中で過ごそうとは思わないかな......。寒いので。
秋田県立美術館
学生の入場料が210円。安すぎる。
展示室に入ると、まず眼前に「秋田の行事」というめちゃくちゃデカい壁画が現れる。パリでその地位を確立させた画家・藤田嗣治に、秋田の資産家である平野政吉が執心し、制作を依頼した作品らしい。秋田というローカルな題材でここまで大きな作品を見ることはそうそうないので、新鮮だった。他にも藤田嗣治の作品が多数収蔵されていて、地方の美術館だからこそコンセプトが統一されやすいのだろうと思った。
「旅と絵画」という企画展も開催されていて、タイムリーだった。印象派的な作風で日本の風景を描いた作品をあまり見たことがなかったので良かった。
山居倉庫
山形県酒田市にある。明治時代、庄内の米を船によって全国へ運ぶために建てられた倉庫。土産物屋、レストラン、人形の展示施設が集まっており、お土産のバリエーションもすごくて観光客向けだった。肝心の倉庫沿いのケヤキ並木路は落雪の危険のため冬季は通れないらしい……。いいアングルの写真は撮れたのでまあよし。
新潟市水族館 マリンピア日本海
入ったときは、自分の他には幼児を連れた親子が2組いるだけだった。そんなガラガラの水族館に入ったことなんてなかったので、すごく快適だった。序盤の魚たちをゆっくり見ていったら結構時間が潰れた。ちょっと気持ち悪いナマコと、でっけ〜タコと、ほっせ〜チンアナゴがよかった。普通の魚類にはあんまりこれといった感想を抱きにくいな…...。熱帯、日本海、東シナ海、信濃川/阿賀野川といった風に、新潟に近い/海流により新潟に流されてくる地域に分布する生物を紹介していく感じ。日本海の磯の上部には生き物があまり見られないみたいな話、普通に新しい知見だった。進んでいくとカワウソやイルカ、アザラシやトドなど哺乳類のエリアに入る。カワウソ永遠に見れるな〜。
トドへの給餌と解説を見た。トドの身体的特徴や、害獣としての側面と共存すべき動物としての側面などを紹介しつつ、その力強さや芸を覚える賢さを見せるような内容だった。最近「白い砂のアクアトープ」を見たこともあり、水族館の社会的意義や、その裏の従業員さんたちの純粋な頑張りに触れて、なんかウルっときてしまった。最近そういうのに弱過ぎ。時間の都合で2時間弱の滞在だったけど全部見尽くすには足りなくて、しっかり満足できた。
出かける前は準備がめちゃくちゃ面倒だったんだけど、時間があるうちに色々な場所に行っておかなければという半ば強迫観念のもとに出発した旅行だった。しかし行ってみれば面白いものばかりで、いいリフレッシュにもなった。本当はもっと書くことはあるんだけど、時間を開けると面倒になってしまって良くないな。とにかく、いい旅行でした。
