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2024/8/3 hardnuts, ひとひら, tiny yawn, 雪国@下北沢近道

ひとひらは約3週間振り。新曲「繭」を初めて聴けた。「風船」のブラッシングの可愛さ。「ここじゃない地獄」の最後の方、轟音の中に聞こえる気がするアルペジオが、幻聴なのか本当に聞こえているのかがわからない不思議な感覚になった。この前のERAよりも狭めの箱だった分より全身に音が入ってきて、自分の立っている空間が無限に拡張されていくような感じ。ライブでしか味わえないね〜。

tiny yawnは曲間がずっと緩い雰囲気で、いい意味で肩の力が抜けていてかっこいいバンドだなと思った。「花筏」で気持ちが春に戻り、「summer hole」で夏が始まった。ギターが上手すぎるし、声が良すぎるよなあ。「眠すぎワロタ」と「腹減り」という不名誉な仮題をつけられた新曲も良かった。

雪国のステージは逆に緊迫感があった。「本当の静寂」と「東京」が良い曲すぎる。テレキャスター2本のシンプルな音であそこまでの情感を出せるのが凄い。今しか出せない輝きもあるんだろうと思いつつ、もっと化けるポテンシャルを持っているバンドな気がする。この前の1stアルバムが伝説として語られるようになるまで追いたい。

hardnuts、一曲目「空白」は他の3バンドとの接続を感じられたけど、全体としては全然違って、アジカン辺りの影響下にあるストレートなギターロックだ。ただリードギターのマスロック的な複雑なフレーズやシャウトにはthe cabsみも感じる。それを違和感なくギターロックに落とし込めているのが凄い。ボーカルの声質には飯田瑞規感があってかなり好きだ。00年代〜10年代の下北沢的な、自分のロックバンドの原体験に近いところをやっているバンドだと思う。とにかく曲が良い。音源で聴いていたときよりもずっと好きになれた。

(会場のBGMで篠澤広の「光景」とMoritaSaki in the poolが連続で流れていて面白かった。そこが一緒に流れることあるんだ。)

 

FUJI ROCK FESTIVAL '24

かなりつまみ食い的にしか見ていなかったので、ちゃんと聴いたバンドだけ......。

26日

indigo la end、「晩生」のパフォーマンスがアツかった。川谷絵音ってステージに寝転んだりするんだ。初期の曲だったりするのかなと思ったらつい3年前で、それにも驚いた。

家主、無精髭で半袖短パンの怪しい男が威勢のいいロックを奏でる...初めてちゃんと聴いたけどめちゃくちゃかっこよかった。ステージに止まっていたトンボを撮影するくだりが良かった。

THE SPELLBOUNDがこの日の個人的ベストアクト。BOOM BOOM SATELLITESの曲も惜しみなく演っていたけど、小林祐介のボーカルがびっくりするくらい合う。「Dive For You」が衝撃的だった。ドラム2人編成なのも良い。激しくてストイックな演奏、これは絶対にライブで見たい。

28日

syrup16g、ちゃんと通っていないのでよく知っているのが「生活」くらいしかなかったけど、めちゃめちゃかっこよかった。一旦ちゃんと聴いてみるか〜。

29日

RIDEがとても良かった。マイブラSlowdiveとともに「伝説のシューゲイザー御三家」というイメージが強かったんだけど、見事に打ち砕かれた。良い意味でベテラン感を感じない瑞々しい演奏だった。シューゲらしからぬ歌の上手さ。

 

違国日記

www.shodensha.co.jp

残り2巻くらいを残して読みかけだった。実家の猫が死んで自分でもびっくりするくらい落ち込んで、何も手につかなかったので最初から最後まで読んだ。結果的にかなり救われたし、今後も何度も読み返すと思う。

こういうスタンスで生きたいなとか、こういう人付き合いをしていきたいなと思わされる作品。色んな主題が折り重なっているがゆえに読んでいて本当に色んなことを考える。

主人公・朝に起きたことは劇的なことで、実際に大きなアイデンティティクライシスに陥っているのに、本人が自覚している最大の悩みが一見矮小に見えるというちぐはぐさが良かった。さしあたっての悩みがちっぽけなものであっても良いし、実はそれが自分の根幹に関わる問題であったりもする。

朝(15歳)と槙生(35歳)が考えること、自分がそのちょうど間くらいにいるからこそ、どちらにも共感できる部分と想像の範疇を超えない部分がある。15歳の頃ほどナイーブじゃないけど、35歳ほど経験を積んでいない。自分って本当にちょうど間くらいだな〜と思った。

何気にズッシリ来ているのが、醍醐奈々が槙生に送った手紙の話。友達とちゃんとコミュニケーションを取れているのか?自分が大事だと思っている友達は、自分が思っているのと同じように自分のことを大事に思ってくれているのか?思うだけでは足りないのでは?みたいな気持ちになった。友達ちゃんと大事にします。

 

化物語

ふと思い立って見始めた。世代的に通っていてもおかしくないのに、ちょっとした世界設定すら知らなかった。飯の時間に少しずつ進めている。

そして内容は...面白い!独特な画作りと小気味よい台詞回し、新鮮に楽しめる。中学生の時期にハマっていたら危なかっただろうなと思った。戦場ヶ原ひたぎさんが好きです......。

 

その他よかったもの

celeryin.serorin.com

thunbergcan.bandcamp.com

gunkei-nakashima.bandcamp.com

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