コメティックを知る頃
コメティック実装直前くらいからシャニマスにログインする習慣がなくなってしまっていたけど、去年の年末から一気にコミュを読んでLanding Pointまで辿り着いた。
ジ・エピソード
- 自分がマネージャーの夢や将来を奪っていると「思った時点で終わり」という0か100かの思考がルカさんの潔癖さを示している。
- ルカさんがずっと尋常ではない精神状態で、プロデューサーが取った行動が正解なのか全然確信が持てない。
- 母の元に戻っていないなら、まだこの世界に未練があるはず、というマネージャーの理屈はわかる。でも、そこでルカさんに手を差し伸べる人間が本当に283のプロデューサーでなければならなかったのか......。
- ルカさんと母(八雲なみ)、どういう関係性なんだ。全然想像がついていない。母が実子の仕事についてどう思っているのかが見えてこないのが怖い。
ルカW.I.N.G.
- 283にまつわる全てのものを拒絶してもよさそうなものを、事務所への所属自体は受け入れている。それだけこの世界にやり残したことがあるということ。
- 母からの承認か、母がいた証明?を残すことか、なんにしても母との関係性が関わっているように感じたけど、よくわからない。
バイ・スパイラル
- 光と闇の二項対立をはっきりさせたまま終わるのはシャニマスらしくないと思った。この対立構造がどう変容していくかを描いていきます、という宣言でもある。
- 「闇の魔法使い」にしか救えない人がいることを示したのは重要なことだった。
- Aちゃんに代表されるように、光を拒んでしまう人もいる。そういう人たちのために斑鳩ルカ的な存在は必要で、どちらが正しいということではない。
- 283的な光の側の論理が伴いうる暴力性にはどう向き合えばいいのか?
- 樹里さんの「せめてこっちのドアは——いつでも開いてるってこと伝えたくて」という言葉が一つの答えだ。樹里さんや摩美々さんの、過去を乗り越えたからこそ出せる、各々に違った形の優しさがありがたい。かくありたい。
- 「明るい部屋」的なモチーフ大好きなので、ずっと大事にしてほしい。
- 今後ルカさんが283的な価値観へ接近していくとしたら、それまで闇に救われてきた人たちはどうなるのかが重大な問題になる。
羽那・はるきW.I.N.G.
- 郁田はるきさん、ネット上で文字面だけでセリフを見るのと、実際に声も合わせて聞くのとでは受ける印象が違った。
- 文字から感じる思慮深さが、話し振りのふわふわ感で覆い隠されている気がする。別に悪い意味ではなく。
- 鈴木羽那さん、素直に可愛いな、という気持ちになるが、底が見えない怖さも同時に感じてしまう。
- 何のモチベーションがあってアイドルをやっているんだ?何を考えているのかがわからない。
- 羽那さんには自分とプロデューサー以外の人間の存在、第三者に向ける視線が抜け落ちている感じがする。
no/ode
- ルカさんに向けたプロデューサーの「自分を許すことから逃げないでほしい」という言葉の真意をよく飲み込めていないんだけど、自分の存在が他者の何かを奪ってしまうという自責思考から解放されてくれ、ということ?
- 自分が奪われる側として傷つくことだけではなくて、奪う側になることで翻って自分が傷つくことを恐れている、という徹底的な潔癖さ。それが結果的に自分を痛めつけている状況、マジで救われてほしい。
- 最終的にルカさんがユニットを組むことに甘んじた理由は?
- ルカさんは人の善性と悪性に人一倍敏感なんだろうと思った。プロデューサーへの不信感が拭えない状態で打診されてもそりゃ反発するだろうと思うけど、だぶるはの掛け値なしの善性に触れて心が変わったんだろうと思える。
- 「線たちの12月」での灯織さんとの絡みでも、ルカさんの正義感がことさらに強調されていた。母親の教育によるものだろうと想像するけれども、バランスの取れた教育でもなさそう。この潔癖さを保ったままで、単身東京でアイドルとしてサヴァイヴしていくための心の訓練ができていなかったんだろうと。
ファン感謝祭
- はるきさんがいてよかった......。いなかったらどうしていたんですか?
- ルカさんのプロデューサーに対する態度が少しずつ軟化しているのがわかる。プロデューサーに悪意はなくて、自分から何かを奪おうとする存在ではないことには既に気づいているので、むやみに反発する理由もない。
THE (CoMETIK) EPISODE
- ここまでがマイナスをゼロに戻すための時間で、ここからようやくその先へと踏み出していく感がある。
- ルカさんの潔癖さを、プロデューサーが「人一倍、何かを好きになることができる」という言葉で肯定してくれたのがよかった。ずっと空回りっぱなしだったプロデューサーが、ようやくルカさんのことを理解してきた。
- 0か100かの思考で「思いっきり傷つくことができる」ことを素敵だと言ってくれたのが嬉しい。
- だぶるはの善性にも救われる。羽那さんのこともだんだん分かってきた。単に思い切りが良くて肝が据わっているだけだ。彼女が何か障害にぶつかるとしたらどんなことなのか、それをどうやって乗り越えるのかが気になった。
G.R.A.D.
- ルカさんが闇の魔法使い性を失いつつあることで、以前からのファンから「斑鳩ルカ」を奪うことになるという問題。
- ここでプロデューサーが強調したのが、まずルカさんが幸せになってほしいこと、結果的にファンから斑鳩ルカを奪うことになるとしたら、その責任は自分が負うということ。マネージャーと連絡を取ることで、ルカさんの思考様式に近づけたのがよかった。プロデューサーの真っ向からの善性に対して、もはやルカさんは反発することができない。
- ルカさんが変わることで自身が傷ついてしまうならそれは自分の責任で、一緒に背負うということ。傷つかないようにしようということではない。これはそうだよなと思った。
- この点において、以前からのファンを置いてきぼりにしないことは最優先事項ではない。じゃあ今後どのようにアイドルをやっていくのか。光へ転身するのでも闇のままあり続けるのでもなく、その対立を解体する形で、ルカさんにしかできない形でやっていってほしいという期待がある。
- 羽那さん、スキャンダル記事が出ること自体には動じず、央路くんが傷ついているらしいと聞いて初めて動揺する。自分に直接関係する相手にしか目が向かないこと、自分に後ろめたさがなければ何ともないさま。そういう純真無垢さこそが鈴木羽那の本質で、自分が得体が知れないと思ってしまっていた部分なんだと得心した。そこで今回、カメラの向こうのファンの存在に目が向き始めたのは大きな進歩だ。
- ただ依然として、何が羽那さんをアイドル活動に駆り立てているのかはわからない。あっさり辞めてしまいそうな感じもある。
- はるきさん、「描く」ことよりも「見る」ことが先にあっんだという発見、なんかかっこいい。言葉遣いが丁寧で心象風景が豊かな人、好きだ。
- センスの哲学の話だ。世界はなぞるべき線でできているのではない。自分を世界に開いて、世界に溢れる光がなすリズムをうまくキャッチできれば、あらゆるものが芸術性を帯びて「波」として迫ってくる。
冬が灯る先
- 外から見ている我々は普段意識しないが、283のアイドルたちは学生として同学年・先輩・後輩の感覚が染み付いていて、そこで生まれる会話にハッとする。あ、そこ敬語か、みたいな。
- バイ・スパイラルの辺りと比べたら、ルカさんの態度が相当柔らかくなってきているのを感じる。
- ただ灯織さんに関しては、ルカさんとの悶着の責任を全て自分に帰してしまっているので、生真面目な性格も相まって相当に思い詰めている。本当にかわいそうだった。そこのわだかまりが解消されて本当に良かった......。
- ルカさん、事務所の形式的なイベントとはいえ自分が与える側となり、そこで頭に浮かぶのがだぶるはであるという嬉しさ!
- 美琴さんは美琴さんで、連想する相手はにちかさん。それぞれ別の道を歩むようになったけど、決別ではない。過去は取り戻せないことを受け入れた上で、大事にし続けることを知ることができた。事務所での二人の会話シーンはシャニマス屈指の名シーンだ。よかった、本当に。
Landing Point
- ルカさんの態度がいつのまにかとっても軟化している!このタイミングで大きな心境の変化があったというよりは、プロデューサーに対して少しずつ蓄積されてきた信頼感が、このタイミングで表出するようになってきたということ。びっくりしたけど喜ばしい。
- ただ、それよりも重大かもしれないのは、ルカさんの口から「0か100かしかねェのかよ」という発言が出てきたこと。まさに0か100かで物事を捉えてきた彼女からすれば、大きすぎる変化だ。283的な、グラデーションを重んじる立場からすれば良いことなのかもしれないが、そのまま肯定していいのかは自分にはちょっと自信がない。
- 全力で何かを好きになったり傷ついたりしてきた彼女の、ありのままの感受性が肯定されていくのかと思ってた。何なら、THE (CoMETIK) EPISODEで描かれたこととちょっと矛盾するのではと思ってしまった。これからどうなっていくのかは分からないが、中庸をいくような価値観を内面化することの良し悪しについては、ルカさんについてはまだ保留にしておきたい。
- 親子関係に関する暴露話もやけにあっさりと収まったなと思ったけど、今後もっと悪い形で暴かれることになるんじゃないかと不安でならない。
- 羽那さんの、アイドルに対する原動力のわからなさは、そもそも何も考えていなかったんだということで理解される。ファンへの視線を獲得して、ファンとのやり取りがやり甲斐となり、それが羽那さんのアイドルとしての基盤を外側から固めていっている感じがある。
- それに付随して、人間1年目として「考える」ことを始め、内面も育っていく。めちゃめちゃいいな。ある意味ですごく人間らしいと思った。
- プロデューサーが羽那さんのそういう所を回りくどい前置きつきですごくハッキリ言ったのも面白かった。天性で何も苦労せずにやってこれてしまった人、というとちょっと棘があるかもしれないけど、そういう人いるよな。浅倉透さんとも共通する部分はあるけど、周囲からの受容のされ方とか、見ているものの抽象度が違う。いずれにしても、全然承認欲求ドリブンじゃないのがすごいよなあと思う。この2人に限った話ではないが。
- はるきさんのLP、む、難しい......。話の本筋はシンプルだけど。
- 表現者として自分が完成させたものには関心がなくて、その過程こそが目的だったんだということ。そのモチベーションに、何かを失ってしまいそうになることへの恐怖があったというのも印象的だ。
- ただ、そのままではアイドルとしての「引力」はない。他者との交流があってこそアイドルとして輝くし、春樹自身も精神的に安定するんだろう。
- ここでいう他社には自分が完成させたものも含まれている。それを作り出す過程の自分がどんな状態にあったとしても、出来上がった「ジャム」は主観性を失った他者として美味しくありうるし、それを別の他者へ手渡すことこそがアイドルにとって大事なことである。アイドルの創作論みたいな話だ。
- 短い期間で一気に読んだので、リアルタイムで追っていた人とは受けた印象が違うかもしれない。長い時間をかけた精神面や関係性の移ろいを味わえなかった分、多くの部分を俯瞰で見た感じがある。
- シャニマスって面白いな......と思い直しました。
- 作品世界に入り込んだ視点とメタな視点を行き来するのが、楽しくもあり難しくもある。同じ世界に住む人間として彼女たちを見たいんだけど、フィクションであるという絶対的な制約によって、どこかで無理が生じる。何らかの意図をもって創作されたものだとしてメタな視線を貫くのは面白くないが、作品に対する批判的な視線も必要。
- なんか色々文句を言った気がするし、うまく言葉にできていない部分も多いけど、コメティックまわりのエピソードは基本的に全部好きだった。
- 3人の人間性がずっと尊重されてほしい。それだけがワイの願い——。