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雑記

Notion

読書記録用のページを作った。並行して読んでいる本がよくわからなくなってきたのと、ふと今持っている本をまとめたいなと思ったので。今まで読書メーターを使っていたけど、自分に必要のない機能が多すぎ、しかもデータベース化の面では弱いなと常々思っていた。Chrome拡張機能の「Save to Notion」を使いながら埋めていったけど、まあめんどいわな......。せっかく作ったのでこれから忘れずに使っていくこと、いい感じに積読を消化していくことをがんばる。

こいつ早川の本しか読んでないな......

 

感想

米澤穂信『満願』

ミステリー短編が6本収録されている。起きた出来事それ自体は特筆すべきことでもないが、残された小さな謎を追うにつれて中心人物の切実な心理が浮かび上がっていく、といった内容で、どの短編も綺麗にまとまっていて面白かった。どれが特に良かったと選びづらいが、「柘榴」「万灯」「関守」あたりが好き。

「柘榴」は両親の離婚調停に際した2人の中学生姉妹に関する話で、ドロドロとした欲望が渦巻く感じ、同作者の「儚い羊たちの祝宴」を思い起こさせてとても良かった。僕が米澤穂信に求めるものはまさにこういうやつ。

「万灯」は結論が最初に提示されてしまっているのが面白い。主人公の目論みはほぼ完璧だったのに、最後の最後に予測し得なかった致命的な問題が生じて、裁きを待つことしかできなくなる。その過程の描き方が痛快。実際に裁きが下される部分までは描かれないが、それを書き加えることは明らかに冗長だとわかる。

「関守」は田舎の峠道で起こった連続事故にまつわる都市伝説を追う話。真相の明かし方が気持ち良すぎた。この世ならざるものの存在を匂わせながら、結局は全て人の意思によるものだったという閉じ方、好きです。